あの“人生をかけた工事”が終わってから一年半。
2024年3月。
私たちは、また空き家を買いました。
「いや、もうアホやろ。」
自分たちでも本気でそう思いました。
これはもう趣味とか仕事じゃない。
たぶん中毒です。
“空き家中毒”。
今回の空き家は、最初の二軒に比べると少しマシでした。
雨漏りもしていない。
「これなら、少しラクかもしれない。」
そう思いながら、また宿に生まれ変わらせる計画を進めていました。
耐震計画をして、間取りを考えて、図面を描いて。
少しずつ未来が形になっていく。
でも、その途中で近所の一軒から反対の声がありました。
たくさん考えました。
だけど私たちは、周りに無理をさせてまで宿をやりたくなかった。
だから、その計画を止めることにしました。
正直、悔しかったです。
でも、そこで改めて気づいたことがありました。
私たちは、宿を始めるもっと前から、ずっと思い描いていた夢があったこと。
何年も「理想の場所」を探してきた。
でも振り返ってみると、私たちの人生には一度も“完璧なタイミング”なんてありませんでした。
お金もない。
経験もない。
知識もない。
いつだって、ボロボロの状況から始まっていた。
でも、その与えられた状況に向き合って、
誰にも見向きされなかったものを、宝物に変えていく。
気づけば、それこそが私たちらしい生き方になっていました。
そして、それが一番楽しかった。
だから今度は、このボロボロの空き家を、“私たちが本当に作りたかった店”に変えていこうと思います。
ヨーロッパで集めたヴィンテージ古着。
そして、自分たちでデザインして作る服。
古いものに、もう一度命を吹き込む場所。
また少しずつ、空間づくりを始めています。
そのあと、もう一度服づくりにも戻るつもりです。
宿づくりも、服づくりも、空間づくりも。
たぶん私たちはずっと、“捨てられそうなもの”に惹かれているんだと思います。
そしてそこに、まだ誰も気づいていない美しさを見つけたい。
この終わりのない冒険を、もし一緒に楽しんでくれるなら。
ぜひ、これからの物語も見届けてください。
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